農家を志す前に読んでおきたい一般教養書

読んだ本

金持ち農家、貧乏農家

面白かったところ

  • 果樹や葉野菜、二毛作っぽい動きなど、農業にもビジネスモデルが様々あったこと

  • 農協と農家の関わりが少し見えて、儲かっている農家は農協をうまいこと使ってるんだなと知れたこと

微妙だったところ

  • 特になし

感想

「農業とはなにか」。と聞かれたら「野菜を作ること」と答えてたんだろうなと読了してから思った。

実際は、「農作物を科学的に栽培し、商いをすること」が真であるなあと。趣味の農業と仕事の農業は全く考え方が違う。自然はコントロールできないことであるが、できるだけ数字に落とし込めるように記録を残し、確率で考えるようにリスクを見積もる。

こうした長い努力の果てに再現性を高め、作業のバラツキ・標準偏差を下げていく。ここまで来るとヒトのレバレッジを使う農家が出てきたりする。

美味しい農作物を作ることが好きだから農家をやっているのは間違いないとして、数字と向き合えないと農業経営はやっていけないという残酷な現実が見えた。もちろん、相対的に強み・弱みの分析をやった上で、負ける戦を決めることもやらないといけない。ほしい利益を見積もって、経費計算・見積もりをする。驚くくらい普通の経営感覚が必要。

そう。ただの事業経営。

一番眼から鱗だったのは、農家向けのホームページ制作を専門にやっている会社が紹介してあったこと。筋が良さそうだと嫉妬した。

農業系の本もまた読みたい。