PHPカンファレンス名古屋2025にコアスタッフとして参加した記録と思い出

無事大きなトラブルがなく、大成功を収めたPHPカンファレンス名古屋2025。 自分はコアスタッフとして参加し、人生で初めてカンファレンスの屋台骨役を担った。

事の始まり

あれは確か、PHPカンファレンス小田原2024。4月中旬頃。

懇親会か二次会終わりの帰路、宵闇の中で たつきちさん から誘われたことが始まりだった。

「PHPカンファレンスを名古屋でやるからコアスタッフをぜひやってほしい! ! ❤️🔥」

ナンパ師顔負けの熱烈な口説きを頂いた。

当時の自分は名古屋に住んでいたこともあり、地元のコネクションや土地勘が活かせるのでは? という期待もあったのだろう。 その後正式にTwitterのDMでやり取りをし、晴れてコアスタッフ入りすることになった。 いつか何かの形でPHPコミュニティに関われたらいいな、と夢を抱いていたが、こんなに早くその時が来るとは思いもしなかったのをよく覚えている。 尊敬する先輩エンジニアである、あのたつきちさんと ななうぇぶ さんと縁もゆかりもある名古屋でやれるのだ。

千載一遇のチャンスでしかなかった。

とはいえカンファレンスの裏側に関しては無知。当日スタッフもコアスタッフもほんとうの意味でゼロスタート。

散った春吹雪を横目に一抹の不安を抱えながら、僕のPHPカンファレンス名古屋は産声を上げることになった。

コアスタッフ業を経験してよかったこと

本業以外で他人の仕事姿を見ることができた

それぞれのスタッフがそれぞれの想いを持ってスタッフ業をしている。 完成度を60%で仕上げる人もいれば、100%に近い数字で仕上げてくる完璧な人もいた。 事前準備のものを小出しにしてレビューする人もいた。

組織や文化が馴染んでいないからこそ、各々の仕事姿が映し出される鏡になっていた。 会社組織で仕事をするとなると、ある程度組織の文化やルールのフレームに収まったものになる。

自分より年も経験も深い人達とこうして仕事ができるということは、僥倖であり、またとない機会である。 その分、プロ中のプロの仕事の仕方を近距離で脳裏に焼き付けることができたのは財産である。

特に真似たいと思ったことに関しては、手厚い事前準備である。 誰がどう見ても確実に理解できるようなドキュメント術は到底及ばないと思ったし、凄みがあった。

カンファレンスの裏側を経験できたこと

参加者・登壇者以外で本当の裏側を覗けた気がする。 スタッフが朝早く何をしているのか、蟹工船とは何なのか。完全に理解することができた。

蟹工船1つとっても面白かった。 四肢を使って広告を集めるだけのシンプルな作業だが、だからこそ、仕組みが全てと言って良い。 そしてチームメンバー(ここでは蟹工船の工作員)が近くにいて、話しながら仕事を進める楽しさがそこにはあった。

単純作業で仕事として毎日するのは絶対嫌なんだけど、たまーにする分にはいい運動になるし悪くないと思えた。 やっぱり仕事しながらのコミュニケーションは自分に合ってる。

SNS運用としての仕事

なかなかに過酷で、マニュアル通りにはいかないのがこの仕事だった。 結果としてはすごく楽しかったし、自分には合っていた。

仕事の内容としてはSNS(ここでは旧Twitter・現X)を主戦場として、参加者に必要な情報を適切に伝えることだった。 事前に準備できるものは予約投稿を仕込んでおく。

当日はなかなか大変で、突然告知する内容が降ってくる。急ぎの用件であることが多い。 今年から始めたが、生成AIにすごく助けられた。これがあったから仕事ができたと言っても過言ではない。 X(旧Twitter)向けの告知文言のデザインは、すべて生成AIに案を出させて、体裁だけ自分が整えるスタイルを取った。

的確な絵文字の使用や140文字制限の調整、URLとハッシュタグの最適化などの推敲は時間との戦いである。 苦労した場面も多いが、各地の現場に赴いてスタッフやスポンサー様・参加者の方々と話しながらできるこの仕事は面白かった。 SNSを使って、如何に盛り上がりを伝えるかという命題にも向き合った。この仕事はもっとやりたいと思った。

カンファレンスを終えて反省していること

自分自身が初めてのスタッフ業ということもあり、参加者とスタッフの違いがはっきりしていなかったことはとても反省している。

参加者はオープニングを見ているが、スタッフは受付にいないといけない。あさイチのトークの準備を会場でしなければならない。 ちょっと考えればわかることだが、初めてのスタッフ業ということもあってなかなか切り替えられない頭がもどかしかった。

もっと、もっともっと、コミュニケーションすべきだった

前日の蟹工船から始まり、当日、すごい速度でスタッフの皆と仲良くなった気がする。 それも以前から知り合いだったかのような温度感での会話ができていた。自分以外のスタッフを見ていても以下同文である。

だとすればもっと早く、物理コミュニケーションの機会を打っても良かったのではないだろうか。と猛省している。 飲み会の企画は自分は得意なので、得意をぺちなごスタッフのために使えばよかった。

さいごに

よく顔見知ったPHPerのお友達や、同僚たちも駆けつけてくれて大盛況を迎えた。

PHPカンファレンス名古屋2025の熱はたつきちさんとななうぇぶさんが10年間温めてきたものだと知って、改めて、クロージングの場でその想いの大きさを実感した。 委員長・副委員長のクロージングを片方しか見れない仕様だったので、もう片方を早く見たい。

PHPを普段使わないヒトも、参加者としてだけでなくスタッフとして関わってくれるヒトもいて、懐の深いコミュニティだなあと感謝と敬意を払った。

本当に皆さんお疲れ様でした!